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基本法が推進するジェンダー認識概念

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平成18年1月、様々な意見によって混乱を招いた社会に対して内閣府男女共同参画局は、「ジェンダー・フリー」についての見解を述べる連絡を発表しています。

「ジェンダー・フリー」について
https://www.gender.go.jp/pamphlet/pamphlet-main/h180131.pdf

第二次基本計画においてはジェンダー「社会的性別」の視点について明確な定義を示しました。

「男女共同参画社会基本法」は、男性女性を社会通念上で区別する概念を排斥し、国家形成には持ちこまず、人として平等により良い社会を築こうとする理念のもとに制定されました。

◎基本法における「社会的性別」(ジェンダー)の視点
1 人間には生まれついての生物学的性別(SEX)がある一方、社会通念や慣習の中には、社会によって作り上げられた「男性像」「女性像」があり、このような男性、女性の別を「社会的性別」(ジェンダー)という。「社会的性別」は、それ自体に良い、悪いという価値を含むものではなく、国際的にも使われている。

「社会的性別の視点」でとらえられる対象には、性差別、性別による固定的役割分担及び偏見等につながっている場合もあり、これらが社会的に作られたものであることを意識していこうとするものである。

2 「ジェンダー・フリー」という用語を使用して、性差を否定し、男らしさ、女らしさや男女の区別をなくして人間の中性化を目指すこと、また、家族やひな祭り等の伝統文化を否定することは、国民が求める男女共同参画社会とは異なる。例えば、児童生徒の発達段階を踏まえないような行き過ぎた性教育、男女同室着替え、男女同室宿泊、男女混合騎馬戦等の事例は極めて非常識である。また、公共の施設におけるトイレの男女別色表示を同色にすることは、男女共同参画の趣旨から導き出されるものではない。

としています。

◎東京都教育委員会の見解では
東京都教育委員会では、「ジェンダー・フリー」という用語をめぐって様々な誤解や混乱を生じている状況を踏まえ、以下のとおり見解を示すとしています。

「ジェンダー・フリー」という用語は、その意味や主張する内容は、使用する人により様々であり、誤解や混乱が生じています。
こうした状況の中では、この用語をはっきりと定義できないとした上で、地方公共団体が条例等を作成する場合にはあえて使用しない方が良いのではないかとの考え方を示しています。

一部には「男らしさ」や「女らしさ」をすべて否定するという意味で「ジェンダー・フリー」という用語が用いられることがあり、このことは、東京都教育委員会が目指す男女平等教育の考え方と明らかに異なるものであることから、東京都教育委員会は、男女平等教育を推進する上で、今後は、「ジェンダー・フリー」という用語は使用しないこととします。 
 
教育上の配慮については以下のような注意を促しています。

1) ジェンダー・フリーという用語を用いている教科書や教材がある場合、中には「男らしさ」や「女らしさ」を否定するような意味で用いている場合もあるため、適切な指導へと導くようにする。

2) 男女混合名簿については、都教委では望ましい男女参画社会の実現に向けた取り組みの一環として推進してきたが、近年では男女の男らしさや女らしさをすべて否定するような「ジェンダー・フリー」の考え方に基づいて作成する傾向が強まっているため、混乱を生じかねない。従ってそのような偏った傾向に基づいて混合名簿を作成することを禁じている。

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